大人的恋愛事情
 
誘ったのは俺だったのか、繭だったのかそんなことはどうでもよくなっていた。



とにかく乱れるこの姿を、俺だけのものにしたいと、そんな欲求だけが胸に刻まれた。



絶対にこのチャンスを逃すわけにはいかない。



大きくしなやかに反り返る身体を抱きしめながら、同時に堪え切れない限界を迎える俺はそんなことを思っていた。



呆気ない終わりに、収まりきらない熱がまた息を吹き返す。



「ちょっと……待ってよっ。今は無理……」



俺の反応を察知して、慌てて逃げようとする身体を引き寄せ抱きしめる。



「悪いけど待てねえ」



そう呟くと、逃げようとしたはずの身体が俺を誘う。



「締めるなよ」



そんなエロくて綺麗な女を抱きしめながら、新年早々の偶然の出会いに感謝した。



憧れ続けたこの女との出会いを、絶対に逃すわけにはいかない。



想像を超えてくる、どこまでもエロく乱れる繭を捕まえるため、二度目の限界まで優しく抱きしめながら俺の存在をその身体に刻み込んだ。








END
< 568 / 630 >

この作品をシェア

pagetop