大人的恋愛事情
 
「詩織さんですよ、ホントに聞いてなかったんですね」



嫌な予感に美貴ちゃんにつられるように後ろを振り向くと、そこにはこの上なく面白そうな顔をしている詩織がいた。



一連の動揺した動きを見ていた詩織。



ホント、抜け目なく見ないでよっ!



手堅い余裕の女は、人の不幸がよほど面白いらしく……。



それよりもなによりも、無駄に動揺する自分が嫌になった。




< 95 / 630 >

この作品をシェア

pagetop