恋ってよんでもいいですか？
告白
隼人くんが作ってくれた夕飯を食べ、ソファーに並んで座った。


ソファーの上に置いてあったさくらさんのバッグは隼人くんがさくらさんのスーツケースの上に置いた。


隼人くんのその行動を見ているだけで私の心は騒ぐ。


早くも胸の鼓動は音を立て出した。


隼人くんは何も言わず私の右手を握り、真っ直ぐに私を見つめた。


吸いこまれそうなその視線は悲しそうで、切な気で…思わず握られた右手に力がこもった。


そんな私の右手をギュッと握り返し、隼人くんの唇がゆっくりと動き出した。


「わこちゃん…さくらのこと、知ってた？」


私は目を閉じたまま…深いため息とともに頷いた。


「そっか…俺とさくらは兄妹で、両親の離婚で離れて暮らすようになったんだ。もうこの夏で４年になる」


４年。


ちょうどあの頃。


隼人くんは少し俯いて、それから何か思いっ切ったように顔を上げた。






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