アイ・ドール

「ずいぶんと哲学的ね――」


からかう様に舞が反応する――。


「安心するのよ――これでいいんだって――気負わず、飾らず、偽らなくていい――」


「散々迷った末に辿り着く終着点――それが、このおにぎり――」


「おにぎりという――人生――」


「ふふっ――面白い事言うのね、夢子ちゃん――」


舞が笑う――。


「でも――それ、正解よ――」


妖しく言った――。


「ヴィーラヴは、どうだった――」


「素晴らしいわ、舞――このおにぎりの様に可憐で純粋で愛で満ち溢れている――」


「これ以上、戯れ言を語る必要なんてない――そうでしょ――舞――」


「そうね夢子ちゃん――」


「じゃあこれからも――」


「ヴィーラヴを――」




「愛してね――――」






「えっ――――」


床に落ち、転がるおにぎり――。




熱い――。


寒い――。


痒い――。


痛い――。


相反する反応を繰り返す、私の躰――。


「うふっ――――」


私に密着し、自分の行為に「悦び」感情が漏れる舞――。


「舞――どうして――」




「私はね、死ぬの――」

< 404 / 410 >

この作品をシェア

pagetop