マイティガード
「変ね。停電なんて有り得ないはずよ。
ここはすべての電力を自家発電で補ってるもの。
停電が起こるとすれば発電装置を誰かが止めるしかないと思うけど…。」
マドック刑事のつぶやきに対しては、ベッドから起き上がりながらアネリ自らが答えた。
少し乱れたネグリジェをパーシバルが率先して直している。
「…なるほど。誰かが故意に止めた可能性があるわけですね。」
マドック刑事は拳銃を懐にしまい、状況確認のためにほんの少し扉を開けた。
廊下に異常は見られない。
ほっ、とひとまずの安堵。
「しかし緊急用発電がこれほど早く作動するとは犯人も思わなかったでしょうね。
大丈夫です。あの短時間ですから、犠牲者も恐らくは出ていま………、」