マイティガード



「ッ!?」


別の部屋から、突然女の悲鳴が聞こえてきたのだ。



まさか、と息を飲むマドック刑事。

そしてその直後、彼のすぐ脇を人が二人ほど素早く駆け抜けた。


「…ッ、ちょっと!!」



それが誰かなんて姿を見なくても分かる。



「場所は恐らく一階の厨房でございます。」


「ええ、急いでパーシバル。」


ネグリジェ姿のままのアネリと、パーシバルだ。



命を狙われる可能性のある二人が同時に出てどうする。

マドック刑事は引き留めようとしたが、



「くっ………、私から離れないで下さいね!!」


まずは現状把握だ。

マドック刑事も二人に続き、悲鳴が聞こえた厨房へ急いだ。




それに同調するように、廊下の柱時計はちょうど0時の鐘を不気味に響かせるのだった―――。



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