マイティガード


事件の他にもうひとつ気付くことがあった。


「あら?今日はいないのね。
マドック刑事。」


昨日あんなにすぐ身近で警護したがっていたマドック刑事が、今朝はどこにもいないのだ。


昨晩座っていた椅子は無人。
部屋にいるのは寝起きのアネリと、不眠不休なのにやたら顔色が良いパーシバルだけ。

二人の本心を言ってしまえば、彼がいてもいなくてもどうでもいいのだろうが。



部屋の入り口に目を向けたのと同時にタイミング良くドアがノックされ、


「ちょ、朝食をお持ちしました。」


時間通りに、食事係らしいメイドの声が聞こえてきた。


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