マイティガード
「ねえ、マドック刑事どこに行ったか知ってる?」
「あ、はい…。
あの刑事さんなら一階の、えと、監視室…?に下りて行かれました。
昨晩、お嬢様がお部屋に戻られたすぐ後だったと、記憶しています…。」
たどたどしい答えだが、その目で見たのなら間違いはなさそうだ。
「あらら。
あんなに“離れるな離れるな”言ってたのにね。」
「どうやら私の願いが神様に通じたようでございます。」
こそこそと耳打ちし合うアネリとパーシバル。
その辛辣(しんらつ)な内容は、離れた場所にいるクレメンスには聞こえない。
そうこうしている間にクレメンスは食器を並べ終え、配膳車をドア脇に移動させていた。
やけに仕事が速い。と思ったが、並べ方はやや雑さが目立つ。
やはりまだ仕事に慣れていないらしい。