マイティガード


そして出来上がったのは、


「ふふ…よくお似合いですよ。」



綺麗な三つ編みに、ワンピース姿の可愛らしいアネリ。

児童文学の赤毛のアンを思わせる少女がそこにいた。



「………………………。」


非の打ち所のない容姿なのに、アネリ本人は嫌そうに眉を寄せている。


「……本当はこんな子供っぽい格好嫌だけど、このほうがパパ喜んでくれるし…、仕方ないわよね。」


本当は長い髪もスパッと切ってしまいたい。
ヒラヒラの服も、動きやすい細身のパンツで充分だ。

それができないのは、父にひとつでも多く自分を気に入ってもらいたいから。

自分を気にかけてもらいたいから。


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