マイティガード
「感情と…、個性……。」
パーシバルは譫言のようにつぶやく。
まるで意識していなかった。
だって、自分にはそんな感情は芽生えないと思っていたから。
感情なんてないと、今まで信じていたから。
―――ご安心下さいませ、お嬢様。私は病気にはなりません。―――
―――あんたの体が人より丈夫なのは知ってるが…―――
―――たった5日間、一睡もせずにいればいいのですから。―――
それらが可能な自分には芽生えるはずがないと、信じきっていたから…。
だが、
その確信は良い意味で裏切られた。
パーシバルは高鳴り始めた胸に手を乗せる。
一度意識してしまうと、もう興奮は隠せない。
「あぁ……、お嬢様…っ。」
―――お嬢様は本当に素晴らしい方です…。