スピン☆オフ
「ただの小学生じゃないだろ?」


「そうだけど、ここにはそんなコばっかりだろうが!!!」


「唯が仲良くしてるんだから、オレだって気にもするよ!!!」


二人の怒鳴りあう声に、どうしていいのかも分らない。


霧生が亡くなったショックで、頭の中がパニックを起こしてる。


もしかしたら、お兄ちゃんが何かをやったのかもしれないし…。


そう思ったら、余計にどうしていいのか?



…ただ泣くだけだった。



それでも、秀と尚吾は怒鳴りあいっぱなし。


「それだけじゃない。最近、携帯も繋がらないし、どこで何やってんだよ?!」


「…………。」


急に尚吾が黙った。


「お前、隠してる事あるだろ?」


秀の抱きしめる腕が、あたしの耳を塞ぐかのようにギュッと力が入った。


「なんだよそれ…。バカバカしい。オレがどこで何やってようと、秀にどうこう言われる覚えはない!!」


鼻で笑い飛ばした。


「………わかったよ。尚吾がそう言うなら。」


抱きしめられた胸の振動から、秀が唇を噛みしめながら震えてるのが伝わってくる。


グッと怒りを抑えて、言葉を飲み込んでいるんだ。


尚吾も何も答えなかった。


ドカンッ!!!!!


もの凄い音が廊下に響き渡る。

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