SECRET×CROSS

姉の顔を見ていると
本当に辛そうだった。

確かにその顔で仕事をしても
周りの人に気を使われてしまう
かもしれない。

姉は何でも自分でするのが
モットーなのだ。
それだけは知っている。


「マネージャーさんとかには
 もう連絡したの?」


「してないけど…」

「じゃあ代わりに私が連絡してあげる」


「ちょっと待ったぁぁ!!」

姉はいきなりベッドから起き上がって
大声を出した。


「連絡だけはしないで!」


「え!?」


「私がいないだけでみんな大騒ぎするの!
 オーバーかもしれないぐらいに!
 結構面倒なことになる!」


そんなことあったんだね。
人気モデルだから
そうなっちゃうものなのかな。

じゃあ…。

「どうするつもり?」

「ハハハッ
 私は作戦を立てておいたのだよ」


すると姉は人差し指で私を指した。



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