教師×教師 〜大人のようで子供な二人〜
『わかりました』
「はい、すみませんよろしくお願いします」
クラスは副担任の福井先生に任せた。
「桜井さんその髪はどうしたの?」
「染めたの」
「染めるのは校則で禁止されてるわよね?」
「知らない」
「先生言ったはよね?夏休みだからって歪むなって」
「そうだっけ?」
「染めるのがいけないとは言わない。けど、今はあなたは中学生でしょ?中学生はちゃんとした身なしみで学校生活を送り勉強することが仕事、染めたければ卒業してから許される範囲で好きなだけ染めていい。けど、今は我慢しなさい。」
「親だって何も言わないし、いいじゃない!!」
「それはあなたの親が間違ってるは」
「そもそもあれを親だなんて、思ってないし」
「あなたが生まれてこれたのはお父さんとお母さんのお陰なのよ?お父さんとお母さんがいなかったらあなたは生まれて来なかった」
「あいつは本当の母親じゃない、だってあんな姉妹ほどしか歳が離れてない人を母親だなんて思えない」
「そうね、でもあなたのお世話をしてくれてるのは今のお母さんでしょ?」
「世話をしてる?ただ金を置いてってるだけで何もしてない。別のとこに部屋借りて父親と暮らしてるんだから、妊娠して子供が出来たし私はいらない存在だから何も言う人もいない、だから染めたの」
「いらない存在なんかじゃない!!」
「何でよ、私なんていらない決まってる。現に先生だって、私にこんな手を焼いてハッキリ言って面倒でしょ?いなくなればいいって思ってるでしょ?」
「そんなこと思ってる訳ない、あなたは私にとって大切な生徒の一人よ」
「なんで私なんかを大切だなんて言うのよ!!」
「本当に心から思ってるからよ、可愛いくて大切な生徒達だって」
大粒の涙を流す彼女
これが彼女の本当の姿だろうな
大人のせいで子供の純粋な心を汚し、歪ませるのは私は一番嫌い
校長先生とよく話しあって、判断しよう