好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕


「彼氏さんのこと考えてるんでしょ?」



「えっ!!!」

舞子が急に顔を覗き込んできた。

「だって、なんだか……恋する乙女の顔してたから」

「そんなはずないよ!」

珍しく取り乱す私に、舞子のいたずら心に火がついた。

「そうやって慌てて否定するとこが怪しいって!」

「違うっ!……そんなんじゃ…」

顔が真っ赤なのが自分自身にもわかった。
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