冷たい君の裏側に

しばらく歩いてマンションに着き、ドアを開ける。

「一人暮らし?」
「あぁ」
「そうなんだ」

キョロキョロと部屋を見回す未音。

「汚ねぇからあんま見んな」
「あ、ごめん」

何も考えずに連れてきたのに、緊張している未音を見ると、こっちまで調子狂う。

「シャワーでも浴びてくれば」
「えっ」
「…何赤くなってんだよ」
「あぅ…浴びてきます」

そう言って風呂場に行った。



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