冷たい君の裏側に
こんなの俺じゃねえ
でも

いつもと違う未音のせいだ。



らしくなく

俺の服の裾を弱々しくつかんで。

顔をりんごみたいに真っ赤にして。


「…大好き」


って言うから。



赤に顔を見られたくなくて…。


「あ、そ」


って呟いた。
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