夫婦ごっこ
想いが重なる時
沖縄から帰ってきて 別れは迫っていたけど
すごく幸せだった。
何より恒くんが 優しくなった。
無理してるんだろうって思うけど それでも嬉しい。


皮肉にも会話も増えて 一緒にいる時間も増えた。
パソコンとにらめっこの時間も激減していた。


一緒にテレビを見て爆笑したり
私の料理を「うま~~い!!」と褒めてくれた。

別れが近づいているから
きっと恒くんはそう思って優しくしてくれている。
あまりに居心地がよくって
このまま一緒にいられたらって夢を見る私に
喝を入れる。


メールも優しくなったな。
今日はひさしぶりに上司と飲んでくるって。
仕事の失敗もなんとかカバーできたのかな。

私がしてあげられることは何もないけど…
ただ毎回毎回 恒くんのために作る夕食に
たっぷりと愛情を注いでる。


「うまい!!」褒めてくれるのも
ミミちゃんに叱られたからね。
でも 嬉しい。

私のために努力してくれているって
それだけでも 


一緒にいられた意味がある。


  もう一度だけ…


  もう一度だけ…


恒くんに 愛されたいな……。


体に無数につけられた 紅色の花
刺激的だった。


  俺のものって…そう言われてる気がして

興奮したんだよね。
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