まだ、君を愛してる.doc
まだ、君を愛してる
地に足がつかないなどと言うが、あれは例えではなく、どうやら本当の事らしい。先人の言葉と言うのは、実に考えられた深いものだと実感した。
座っているのすら困難な状況。僕は三日間、会社を休んだ。二度と戻らないあの日。僕は湖のボートに乗るのが嫌いだ。子供の頃、父に連れられてワカサギ釣りに行った。その時だ。お気に入りの玩具を落としてしまった。確か消防車のミニカーだ。鮮やかな赤は湖の色に染まり、だんだんと青みを増していった。紫からゼロへ、玩具は沈んでいった。今の僕はまさにあの頃と同じ。大切な、大切なモノを落としてしまった。
涙なんかじゃすまない。いっそこの身を滅ぼしたいとさえ思った。
ぼんやりと天井を見つめ続けるだけの生活。食事も取らず、それだけの生活。どうしたらいいのだろう。
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