【完】キミがいた夏〜Four years later〜



「本命って何!?本命は綾香じゃないの!?」


「いや…違うから…」


「だってあの女の人、渚先輩のこと『ダーリン』って言ってたもん!」


「うそっ!?」




うーん…


訳がわからない…


この状況で渚がまた遊び歩いてるなんて考えにくいし…



「そういえばさ、正門にさっきからメッチャかっこいい人が立ってるの知ってる!?」



え?


今の話しもうおしまい?


そう思いながらも私と最初に来た渚ファンの女の子は、反射的に正門に視線を移していた



「こっからじゃあ見えないわよ
帰るなら一緒に正門から出て行こうよ!
声かけるってのも有りじゃん?」


「え~でも誰か待ってるんでしょ?」


「いいじゃんそんなの!逆ナン、逆ナン!」


「うわぁ~なんか楽しそう♪」




なんかすごく積極的な2人


いいなぁ~


元気だなぁ~…



私はさっきの渚の話が気になりながらも襲ってくる眠気には逆らえなくて、時折出る欠伸を噛み殺しながら楽しそうに正門に向かう二人の後に続いてノロノロと歩き出した




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