【完】キミがいた夏〜Four years later〜



けれど何度呼び出しても、渚の部屋から反応が返ってくることはなかった



「まだ帰って来てないのかな…」



美鈴からメールがあったということは、雛罌粟には残っていないはずなのに



携帯電話の時計を見ると午後の10時がこようとしていた



何も考えずに飛び出して来たけれど…



今さらながらメールでもして出てくればよかったと思い、渚の携帯番号を呼び出す



プツ……



『おかけになった電話番号は、電波の届かないところにいるか…』



「……」



ピッ



美鈴は何を話したんだろう…



こんなところで待ち伏せするのもどうかと思うけど…



待ってみようかな…






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