ひきこもり女学生の脳内断面図








そうしてそうして懲りない私は今日、近所のショッピングセンターに来ている。





目的は、もちろん加藤先生がらみなのだが、本日はいつもとひと味違う。





そう。2月と言えば、大半の人はバレンタインデーを思い浮かべるだろう。




恋するキチガイもアンテナは敏感なだけに、用意は素早い。





専門店が立ち並ぶなか、私はある店の前で足を止める。






おしゃれなコーヒーショップ、と思いきやこのお店、実は製菓用チョコレートがとても安く売ってるのだ。





まさに穴場とはこういうことである。










私はひそかに胸にしまっていた「加藤先生、アキのチョコレートどうですか?」作戦を計画をとうとう実行し始めた。






恋する乙女にとって、バレンタインデーは命がけである。




私はそのまま、そろりそろりと店内に潜入した。





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