ひきこもり女学生の脳内断面図






ずぶぬれのバレンタインから、1か月がたった。





先生との授業はいつも通り、愛しさと麗しさと怪しさが漂う。






私は幾度、赤らめた頬を隠したことか。





私は幾度、先生の声にとろけていたことか。





もちろん、授業中の幸せは尽きることを知らない。





けれど私は、怪しさを感じていた。





それは私から発せられる怪しさではなく、意外にも加藤先生から感じるのだ。





ここ数日の加藤先生は、かなり様子がおかしい気がするのだ。





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