美加、時空を越えて
美加に光が聞く。
「なあ、美加。
そろそろ例の日だよな。
美加ちゃんが崖から足を滑らせる日」

「そうねあと1ヶ月くらい後ね」

光が真面目な顔つきになる。
「崖から美加が飛び降りるんだろう」

「いつから知っていたの」

守(やっぱり・・・)

守「死ぬな。死なないでくれ。
今ならまだ引き返せる。
僕と一緒に帰ろう。
美加の望みは何でもかなえる」

美加「私の望みは、守に生きていてもらいたい。
それだけなのよ。私の事はどうでもいいわ。
もう何も思い残すことはない。
私は、あの日を待っているだけなのよ」
そう言って、美加は部屋を出て行く。

入れ替わりに瞳が、部屋へ入ってくる。
「瞳、あの例の日に美加ちゃんが、崖に行かなかったらどうなるんだ」

「同じ日に違う場所で、守さんが美加ちゃんをかばって命を落とすわ」


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