美加、時空を越えて

崖の上で

守の言葉にかまわず、島美加は、立ち上がり崖へと歩いていく。

守は、勘定を慌てて済ますと、渋々美加の後に付いて行く。
2人が崖の上に着く。

「うっわぁ-。気持ちいい。
ねっ。ここまでくれば風がすごく気持ちいい。
私、暖かで……。でも風が冷たいのが好きなんだ」

守が震えながら言う。

「充分、寒いんですけど……。
って言うか、美加はコ-ト着てるし、いいよ。
僕なんかトレ-ナ-1枚だぜ」

「おまけにホッカイロも 持ってるし。ほら」

島美加がコ-トのポケットからホッカイロを取り出す。

「あっ、ずるい」

守がふざけて美加のホッカイロをとろうとする。
守と島美加がふざけている間に美加が、崖を登って来る。
< 194 / 203 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop