美加、時空を越えて
長い時間をかけて美加は管を進んだ。
管の方も美加の身体を前に出したいみたいで、前に向う伸縮だった。

時々管に身体を締め付けられた。

しかしなぜか暖かく、恐怖心は生まれなかった。
管から飛び出すように出た美加は、間の前に地平線を見た。

真っ暗な闇。

一つの小さな光が生まれた。

その光が線の光になった。
線となった光が面となり、あたりを照らし始めた。

少しずつ光が強くなる。

光はあまりにも強く、目を開けていられない。

美加が目を閉じると、暖かなやわらかい光が

美加の身体を包んでいるのを感じた。
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