美加、時空を越えて
美加は一度も光を振り返ることは、なかった。
ただひたすら前だけを見ていた。
硬い決心が見て取れる。

もう何を言っても無駄だと光は、思ったのだろうか?
光の足が止まる。

美加は歩く事を止めない。

雲の切れ間から一筋の光がア-チ型の扉にむかって真っ直ぐに射していた。
扉は、その光に縁取られている。
美加は、時空の扉を目指してただひたすら歩いた。
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