あくまで天使です。
Sといえば。
べリアルはおとなしく家に籠っていてくれているだろうか。あの不良三兄弟と仲良くぶいぶいしてんじゃねぇだろうな。
いやな予感を覚えつつ、上履きをすっぽり足にはめ、玄関に背を向けた。
ぞくっと何かしらの視線を感じる。
それは自信満々で解いた答えが違って、みんなの前で赤っ恥をかく感覚と似ている。
振り向いてみたが、登校中の生徒以外誰もいない。こっちを睨みつけているものもいない。