あくまで天使です。


「来るなよ!来たらあれだ、絶交だかんな!」


「絶交するほどの仲じゃねえし」


念には念を念で押し、私は家を飛び出した。


赤いバイクにまたがり颯爽と学校を目指し、教室までゆったり歩く。


時折好奇の目で見られた気がするが、気のせいだと思いたい。


この美貌のせいね!と自惚れていたほうがまだ幾分か恥ずかしくないので、めったにしない自画自賛を心の中でぶちまけながらそれらを逃れた。


< 246 / 625 >

この作品をシェア

pagetop