あくまで天使です。


「ちょっと!あんまり音でかくしないでよ?近所迷惑だから」


「わかったわかった!まっ考慮しといてやる」


そこをすんのかい!


「つーかこの家せめぇな………毎度毎度頭をぶつけるんだが」


べリアルはきょろきょろと黒目を左右上下に動かす。確かに高身長のべリアルにとっては狭いかもしれないが、一人暮らしなら十分すぎるほどだ。


「あんたがでかすぎんのよ」


「お前が小さすぎるんだな」


………なんだとこの野郎!


私は切れかけた血管を落ち着かせ、深く息を整える。こいつと会話するにはアマゾン川を漂流するぐらいの精神力はいるようだ。


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