あくまで天使です。


「………いっそ、ペアでって言っといたほうがよかったな」


後悔の念に襲われ、切望のため息をつく。


ショッピング、ハンバーガーショップ、ゲーセン。


何とも色気のないデートになったものだ、と自分自身を嘲笑う。


だが、それはそれで楽しかった。


いつかは消えるこの思い出と想い。


それを忘却の彼方からつなぎとめる何かを、手に入れた気がした。



< 490 / 625 >

この作品をシェア

pagetop