あくまで天使です。


すでに定位置となったソファにベリアルを押し付け、私は対になっているものに腰を下ろした。


「で?なんだよ話って」


ベリアルはふてぶてしい態度で話を促す。


さぁ。ここからは知的でクールな私でなくてはこの性悪天使を追い詰めることはできない。


大体の流れ、というか犯人は一人しかいない。


考える暇もなく一人だ。よく考えれば月緋はプリンではなくゼリー派であった。


決定的な証拠は何もない。想像内のことしか。


だが私の持ち味である納豆のごとく粘っこい執念で攻めていく。それが私の取り柄だから。


この瞬間を持って、裁判は開廷した。


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