あくまで天使です。


「おう帰ったか。はぇじゃねぇか」


スプーンを口で噛みしめ、ソファに偉そうに腰がけているべリアルが迎えてくれた。


「うん。部活が休みだったからさ」


彼の顔を見ぬまま、くそ重い鞄を床に降ろす。ずしりと重低音の音が床を振動させる。


「へーあの悪魔娘がか?珍しいことがあるもんだ」


大量に買いだめしたプリンをさっそく食べながら、べリアルは話しかけてくる。


だが、まともに顔が見えない。


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