カエルと魔女の花嫁探し
翌朝、セレネーたちが修道院を訪れて悪魔を封印した巻物を見せると、修道女たちは目に涙を浮かべて大喜びしてくれた。
「ありがとうございます。ぜひフレデリカとお会いになって下さい。彼女も貴女にお礼をしたいと申しておりましたから」
昼間に約束を交わした女の案内で、セレネーたちはフレデリカの元へ案内される。
通されたのは白いタイルに青い絨毯が敷かれた客間だった。
その中央では、フレデリカが静かに佇みながら迎えてくれた。
「貴女が悪魔を封じてくれたのですね。本当にありがとうございます」
フレデリカが少し目を潤ませながら、たおやかに微笑む。
彼女の美しさは水晶球を通して見ていたが、実物を目の当たりにすると、その清楚な美しさに目がくらんでしまう。
こんな人が世の中に存在するのね、と心の中でため息をつき、セレネーは彼女へ歩み寄った。
「力になれてよかったわ。ただね……いつもなら見返りは求めないんだけれど、よければ貴女に会って欲しい人がいるの」
特に怪しむ様子もなく、フレデリカは「分かりました」と快諾してくれた。
セレネーは安堵しつつ、フードの中にいたカエルを手に取り、フレデリカへ差し出す。
それを見た途端、フレデリカは息を引いてカエルを凝視した。
「まさか……貴方は西の国の王子様ですか?」
「えっ? 私が王子だと分かるのですか?!」
驚きのあまりカエルが声を上げと、フレデリカはとろけるような笑顔で「はい」とうなずいた。