レモン&ミカン


「俺さ、最低だよな…。」


「え?」


「あの、海いった日の帰り美由に再会してさ、それからまた会うようになってた。 本当ごめんな? 俺から告白したのに、こんな傷つけるようなことして。」


奈菜美を悲しませたくないと思って、いつも以上に優しく接する俺。



んな悲しむんじゃねぇよ…



こんな俺のこと。



奈菜美の涙見て



俺の胸が痛む。


「ちょ、奈菜美待てよ!!」

咄嗟に奈菜美の腕を掴む。

今さらなんだよって感じだよな…


「何?」

「最後に…。」

俺は奈菜美をギュって抱き締めた。


この時俺は、奈菜美は美由とは違うって感じてさ。




いつの間にか、



美由に似ている奈菜美じゃなくて、奈菜美っていう1人の女の子として



思い始めてたのかもな。




泣いてる、俺の為に泣いてくれてる奈菜美がいとおしくて。




離したくなくなる。

「本当ごめん。奈菜美傷つけて、本当にごめん。」





なにしてんだろーな…、こんなことして。



だっせー;;

< 65 / 74 >

この作品をシェア

pagetop