小さな恋のうた *毎日更新中*
『はい、席に着け』


始業式の朝、教室はざわついていた。


新しい教室、新しいクラスメイト。


オレも高校の頃、そうだったように、みんな楽しくて仕方ないんだと思う。


2年1組、生徒35人。


プラス、オレ。


どんなクラスになることやら。


『このクラスの担任の進藤守です。クラスを持つのは初めてですが、よろしくお願いします』


副担任のベテラン先生が見守る中、挨拶する。


一応、最初はこんなもんか。


と、指笛の音がして、拍手が起きた。


頭をあげると、野球部の連中が騒いでいる。


「よっ!初担任っ!!」


「進藤っ!!」チャチャチャっ!!


「進藤っ!!」チャチャチャっ!!


大樹の音頭で進藤コールが起きた。


嬉しくて顔がにやけそうになる。


副担任の先生が騒ぎを鎮めろと言わんばかりに、こっちを見ている。


『はい、静かに。静かにしろ』


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