私はペットです。雌犬です。
「ボロいアパートだね」
「素直な感想ありがとう…ボロいけど、どーぞ?」
菊香を部屋に案内して、お茶を出す準備をする
「あ、桜治様だ」
その声に反応して、菊香の方を見ると、しばらく点けてなかったテレビが点いていた
「心菜ってテレビ見ないの?リモコン埃だらけだったよ?」
「悲しくなるから…見ないの」
お茶を出しながら言う
「悲しくなるの?」
「うん…ずっと黙ってたんだけど…私を助けてくれたご主人様って……桜治ユウさんなんだよ?」
もう、菊香にすべてを話す覚悟を決めた私は、正直に話した