天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
そんな態度に腹を立てたのか。

「お高く留まってんじゃねぇよアリスカ!啓太に捨てられた癖によ!」

「っっっ…!」

捨てられた。

その言葉が、アリスカの胸を深く抉る。

「へへっ、そんなショボくれる事ぁねぇよ」

ショックを受けたアリスカに、下卑た笑みを浮かべて近寄る男子生徒。

「あんなチビと付き合うより、俺の方が頼りになるし優しくしてやるぜぇ…?」

気安く彼女の肩を抱き寄せようとした時だった。

「アリスカに何してる!」

突然割り込んできた声。

(啓太っ!)

アリスカは弾けるように振り向く。

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