天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
『それで、ですね』

白々しく小夜が話を進める。

『このタイマントーナメント、アリスカさんも一緒に観戦どうかなぁって…』

「え?雛菊ちゃんは空手やってるからともかく、小夜ちゃんこういう格闘技好きなの?」

アリスカがピロシキを食べながら小首を傾げる。

「ふっふっふっ、またアリスカちん野暮な事を」

雛菊が口元に手を当てて笑う。

「小夜ちんは龍太郎の応援したいに決まってるじゃないのさぁ」

『ふえっ?ひゃっ、はわっ、あのっ』

何を今更な感じでうろたえる小夜。

しかし、そんな姿をアリスカは微笑ましく思う。

(小夜ちゃんは素直でいいわね…)

< 82 / 187 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop