俺はその時、どう行動するか。
「…はい」





綾音はゆっくり腕を離すと、俺と向き合って立つ形になった。


暗いロッジの中でようやく慣れてきた目に、綾音の濡れて潤んだ瞳が見える。


わずかな月明かりに照らされた綾音は綺麗だった。


背中から抱きつかれるのはまずいと思ったが…


向かい合ったこの雰囲気もやっぱり同じくらいまずい。





「で…電気、電気つけてくるから」





とにかくこのムードを潰さなければと、俺は綾音の前から動こうとした。


しかし綾音は今度は俺の服の裾をギュッと掴んだ。


ドキッとして俺は再び固まる。






「悠人さん…私…ウソつきました」



「え?」



「澪さんがいなかったら悠人さんのこと好きになってたと言いましたけど…」



「………」



「本当はもう好きでしょうがないみたいです…」






< 133 / 224 >

この作品をシェア

pagetop