俺はその時、どう行動するか。
しかしその時、不意にどこからか声をかけられる。




「やっちまったな、お前」


「…!?」





キョロキョロと辺りを見回すと

洋館の柱にもたれ掛かるように昔からよく知る顔が煙草をふかして俺を待っていた。




「…健二」


「やっぱり我慢出来なかったか…ってお前すごい顔だな、大丈夫か?」



血まみれで腫れた顔の俺に健二はギョッとした顔になる。



「かなり派手に澪ちゃんにやられたんだな。まぁ当然っちゃ当然か」



健二は苦笑いしながら携帯灰皿に煙草をもみ消すと、俺に近づいてきた。




「さて…と。どうせもうここには居られないんだろ?どっか行くなら付き合ってやるよ」


「…は?いやでもお前には、里奈がいるだろ。里奈を一人にしていいのかよ」


「あー里奈?」




健二は何故か言いにくそうに頭をボリボリかく。




「…どうした?」


「いや、実はさ、俺も今さっき里奈にフラれたんだよな」


「は?!な、なんで?!」


「……………」


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