俺はその時、どう行動するか。
な…なんだこれ?






その写真は俺の高校時代の写真だった。


制服を着た俺が、下校中なのか歩いているのを遠目から撮っている。






俺は思わず他の写真も見る。


!!


こっちはさらに昔の……
中学時代の学ランを着た俺と澪の写真だった。


しかも澪の顔だけサインペンで塗り潰されている。



「…………」



他の写真も確認すると、全て俺だった。


サッカーの試合をしている俺。


社会人になってからの通勤中の写真まである。






「ど…ういうことだ?」


綾音と俺はあの飛行機の中で初対面だったはずだろ?


地元が近いとは言っていたけど…






「……………」


俺は赤いヒモで結ばれている日記帳を見つめた。


その分厚さから、本の中には他にも写真が挟まれているのが分かる。





見るべきか、見ないべきか……





俺は生唾を飲んだ。


嫌な予感がする…。


俺の頭の中で警笛が鳴り響いている。




でも…

見ずにはいられない自分もいる。




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