俺はその時、どう行動するか。
ロッジの窓の外はいつの間にかもう薄暗くなっている。




「えっと…今何時?」


「5時過ぎですよ。私もついさっき戻ってきたところなんです」



綾音は荷物をてきぱきと片付け終えると最後にスーツケースのファスナーを締めた。



「そうだったんだ。お帰り」



俺はうーんと伸びをしてから、枕元に放置してある電源の切れた携帯を見つめた。


一眠りしてさっきよりも気分が落ち着いた。


まだ澪の台詞が頭の中でモヤモヤと渦巻いているけど…


一生に一度しかない結婚式の前日に、これ以上意地を張ってもお互いに悲しいだけだ。


きっと澪も今頃、反省しつつも素直になれず、俺からの電話を待ってるだろう。



腑に落ちないが…

ここはいつものように俺から歩み寄り謝ってやるか。



俺は携帯を手にすると電源をONにしようとした。


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