SWeeT†YeN


「柏原の性悪っ! サイボーグ! 悪魔! 執事辞めるなんて、絶対に許さないわよぉぉぉお!!!!!」


柏原は止まらない。



「そこの変態男! 何度もキスして、私の下着姿まで見たくせに! それに私をネクタイで縛りつけて嬉しそうにしてたクセにっ! そこの燕尾服で黒髪の男っ!」


青々とした芝生の広場。

すぐ近くには、さっき竜司と見たタワーがたっている。


「結局、お金目当てなのねっ! 私の事を弄んだのねっ!」


日本人らしい団体観光客が写真撮影をしながら、私達を見比べている。


「ドラマの、撮影かしら?」「あの人、カッコいい……」

やっぱり、日本人ね?


「縛り付けてエッチなことなんて、誰からもされたことなかったのよ!」 


ザワザワっと団体客が騒ぎ、ジッと柏原に視線を注いだ。



柏原がピタリと停止する。



こちらを振り返ると、酷く恐ろしい顔をしていた。


「逃げてなんかいない! 好き勝手な事を言うな!」


「逃げてるじゃない! この意気地無し! 最低! ヤり逃げ男!」



「やってないだろ! 被害妄想もいい加減にしろ!」




私は柏原目掛けて猛スピードで走る。



もう絶対に逃がさないんだからっ!!



止まったままの柏原に、猛烈タックルをかますと、芝生に押し倒した。





< 325 / 554 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop