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執事様からの嫉妬



変な恋人同士は食事中でも隙さえあれば、片方は尻を撫で上げて、片方が白目を剥く。

コントみたいで楽しいわね?
私は普段から、笑いとは無縁の世界で生きているから、心が温まるわ。


食事が終わる。
セルマン先生は帰りたくなさそうだったけど、付き人から『はやく先生に宿泊地に戻るように伝えてください』と連絡があり、楽しい宴は終演を迎える。

柏原が、嫌がるセルマン先生を宿泊先のホテルに送り届ける事となり……

セキュリティ不足のこの家には、私と竜司と、竜司のSPが残る事になった。

竜司のSPは柱の影から飛び出してきそうなところ、それを柏原が何度も制圧してたっけ。


「竜司様、ご無事ですか!」


「ダメだけど……茉莉果ちゃんが恐くないように屋敷を警備しろ」


「かしこまりました」





「リュージ……」


寂しそうに、涙ぐむセルマン先生に手を振り。


「竜司様、すぐに戻りますので……茉莉果お嬢様には指一本触れぬようにお願いいたしますね」と氷点下マイナス五十度の威圧的な柏原はでかけていった。


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