SWeeT†YeN



何故、私が使用人みたいな事をしなきゃいけないのよっ?


萌え萌えニャンニャンは、もう絶対にやらないわ!


柏原……

今月分のお給料ないと思いなさいよ……


ジトッと、執事を睨み付けてから、長身ひげ面に従って部屋を出る。


鼻息荒く泣きながら通路を歩くひげ面は、恐る恐るエントランスの扉を掴んだ。


「待って! ひげ面! この扉開けると……謎の武装集団がいるのよ。覚悟はできてるの?」


心構えをさせてあげようと、私は親切に教えてあげた。

人に親切にしてあげると自分に帰ってくるって……おばあ様が言っていたわ。


私は、親切心を大切にしている素敵なお嬢様よ。

これで、人気は独り占めね?



それなのに、長身ひげ面は「ひっ」と震え上がり……ガクガクと震え出した。

扉を開ける気配がないので、私が代わりにゆっくりと扉を開いてあげる事にした。


「まままってよ……お嬢様ぁ」


「うっさいわね。男でしょ? 情けない声出さないでよ。×××切るわよ?」


「ギャーッ!」


叫ぶひげ面は、この際無視して、武装集団を挑発しないようにソーッと扉を開く。


「人質の方ですか? 犯人は?」




ああ~
この声は、津田さんだわぁ~

生声は、さらに素敵♪





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