一番星の愛情物語
「嗣実さん、お風呂でしたか」


フンワリと香る嗣実さまのかおりに、いろはさまは言いました。


「はい。汗をかいたので。もうすぐ朝食ですね」


チラッと時計を見て、嗣実さまはおっしゃいました。


「急がないと!」


いろはさまは、自分の部屋に戻りました。



朝食を済ませて、嗣実さまはいろはさまを連れて、ドレスを選びに行きました。


「嗣実さん、わたしもっとシックな色合いが……」


もう何回もドレスを試着しているが、どれもパステルカラー。

いろはさまは、嗣実さまに合わせて、黒、濃紺、深緑等を希望していた。


「だめです。その、ベビーピンクのドレスを着てみて下さい」


いろはさまは、渋々、新作のドレスを身につけた。フワフワな裾が、天使のようなイメージ。
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