解ける螺旋
自分の置かれた状況を飲み込んでしまうと、それからは初めての世界でも困る事はなかった。
何度か救急対応をこなしながら、空いた時間に自分の物らしい荷物を漁って、俺は真美の消息を探す。
探すまでもない。
呆気なく見つかった。
今の俺が勤務している最先端技術を誇る大学病院。
真美は内科病棟に入院していた。
俺の記憶の中では真美はずっと結城財閥所有の病院で治療を受けていたはずなのに、と疑問もあったけれど。
薬はもう実用化されたんだし、自分が医者になってるなら、俺の事だから自分の病院で治療させているはずだ、と思ってカルテを探してみたらこの結果だ。
なぜ入院、と不安が過ったけれど、病状のせいじゃない。
治療薬を投与するクールだったというだけだ。
すぐにでも姿を確認したい気持ちを必死に抑えた。
ようやく朝になって当直医の任務から解放されると、俺は初めて向かうはずの病室に足を向けていた。
足取りは落ち着いているのに、妙に緊張する。
当たり前だ。
絶対の成功を確信してはいても、目で見ない事にはまだ本気で安心するなんて出来ない。
そして。
「お兄ちゃん!」
かなりの緊張で病室に入った俺を、真美は笑顔で迎えた。
驚く様子がなかったから、それはきっと真美にとって通常の出来事でしかなかったはずだ。
だけど俺は。
26歳になった真美の姿を見るのは『初めて』だった。
何度か救急対応をこなしながら、空いた時間に自分の物らしい荷物を漁って、俺は真美の消息を探す。
探すまでもない。
呆気なく見つかった。
今の俺が勤務している最先端技術を誇る大学病院。
真美は内科病棟に入院していた。
俺の記憶の中では真美はずっと結城財閥所有の病院で治療を受けていたはずなのに、と疑問もあったけれど。
薬はもう実用化されたんだし、自分が医者になってるなら、俺の事だから自分の病院で治療させているはずだ、と思ってカルテを探してみたらこの結果だ。
なぜ入院、と不安が過ったけれど、病状のせいじゃない。
治療薬を投与するクールだったというだけだ。
すぐにでも姿を確認したい気持ちを必死に抑えた。
ようやく朝になって当直医の任務から解放されると、俺は初めて向かうはずの病室に足を向けていた。
足取りは落ち着いているのに、妙に緊張する。
当たり前だ。
絶対の成功を確信してはいても、目で見ない事にはまだ本気で安心するなんて出来ない。
そして。
「お兄ちゃん!」
かなりの緊張で病室に入った俺を、真美は笑顔で迎えた。
驚く様子がなかったから、それはきっと真美にとって通常の出来事でしかなかったはずだ。
だけど俺は。
26歳になった真美の姿を見るのは『初めて』だった。