祝福された堕天使達
暗い夜道を一人歩き、家を間近にしていた。

そんな時、俺はある違和感を覚えた。

普段なら今の時間、麻里は夕食を作っている最中だ。

それなのに、普段点いている筈の台所の電気が点いていなかった。

「ただいま…」

玄関を開け真っ暗な部屋に投げ掛けた声に返ってくる声が無かった。

不気味な程に静かな玄関の電気を点す。

やはり誰もいなかった。

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