祝福された堕天使達
俺は再び空を見上げた。

すると、間髪いれず胸元に軽い衝撃が加わった。

気がつくと、麻里は俺の背中に手を回し胸に顔を埋めていた。

「私達の七年は、無駄じゃ無かったよね。」

小さく、でもはっきりと麻里は言った。

その小さな頭に手をやり撫でると、俺はその問いに答えた。

「当たり前だろ。ずっと、麻里だけを想い続けてきたんだから…」

俺は麻里の頭と背中に腕を起き、麻里をしっかりと抱き締めた。

その温もりをしっかり体に染み込ませるように、強く強く抱き締めた。


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