祝福された堕天使達
まー君の本心を聞いたとき、私は彼の胸で泣きじゃくった。

嬉しくて嬉しくて仕方なかった。

今思えば、それもまたまー君なりの優しさなんだなって思う。

「まー君じゃなかったら…」

「ん?」

「まー君じゃなかったら、私きっと駄目な女になってたと思う。」

私はお父さんの前でそう言い切った。

お父さんには色々と迷惑をかけたから、安心させたいと言うのもあるけど、何より私自身の気持ちを伝えたかった。

お父さんはまた小さく微笑み、礼服のポケットをまさぐった。

取り出し、差し出されたのは真っ白なハンカチだった。

「?」

「麻里は昔から泣き虫だったからな、出かける時はハンカチの一つは必須だったよ。」

そう言われて気がついた。

いつの間にか泣いていた事に…
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